目的に応じた口座の作り方

前の記事「初めての口座作り」では、初めて作る口座、つまり普段の生活用として利用する口座を作る際に意識するべきポイント(と言ってもATM手数料がタダという条件のみですが)について書きました。この記事では、そろそろ貯金をしたいって感じてる人や、投資をしたい人に向けて記事を書きたいと思います。

ここで大事なのは、口座は目的に応じて使い分けるということです。例えば、貯金をしようと思ったら、普段の生活用として使っている口座とは別の口座を作る必要があるということです。毎月1万円貯金すると決めても、普段の生活用の口座に貯めていたら、合計でいくら貯まったのかも分かりにくいですし、使ってしまうのがオチです。生活用口座以外の口座のキャッシュカードは持ち歩かないようにしましょう。

筆者は、下記の用途に合わせて口座を作っています。

 ①生活用口座…普段の生活用。給与の振込先等に指定しておきます。

 ②緊急費口座…急な出費用に給与1ヶ月分。できれば2ヶ月分貯めとくと安心です。

 ③貯金用口座…生活用の口座から、貯金する額を取り分けるための口座。

  ↑ここまでは全員必須になる口座です。

 ④投資用口座…株取引等を行うための証券口座です。

  ↑証券口座は必須ではありませんが、効率的に資産を増やしたいのであれば作りましょう。但し、投資用の金融商品は元本保証ではありませんので、注意が必要です。

口座を作る優先度は上から順番に作ると良いかと思います。④の投資用口座は絶対に必要なものではありませんが、超低金利の時代ですので、ただ貯金するだけでは、なかなか資産は増えません。リスクの低い金融商品もありますので、貯金と上手く組み合わせることが大事かと思います。

①生活用口座については、前の記事「初めての口座作り」でご説明しましたので、②の緊急費口座からご説明します。緊急費口座とは、急な出費に備えるものですので、毎月積み立てる必要もありませんし、一度作ってしまえば放置しておいてかまわない口座です。筆者は、この口座があれば20代のうちは医療保険に入る必要は無いと思っています。急に入院することになっても給与2ヶ月分もあれば、すぐに困るということはありませんし、医療費が高額になるような場合は、高額療養費制度というものもあります。高額療養費制度というのは、1ヶ月の医療費の支払額が上限額を超えたら、その分を国から支給してもらえるというものです。つまり、医療保険に入っていなくても、医療費が払えないといったようなことは考えにくいのです。毎月の保険料を支払うぐらいなら、その分を貯金や投資に回した方が良いかと思います。保険についての考え方は、別の記事「20代で必要な保険」で書きたいと思います。

緊急費口座は一度作れば、基本的に放置して良い口座ですので、定期預金の形を取るのがベストです。定期預金でも大した利息はつきませんが、普段は使えない状態にしておくということです。本当に緊急の場合は、定期預金を解約してその費用に充てます。

③の貯金用口座は、名前のとおり貯金をするための口座です。毎月一定額を積み立てても良いし、ボーナス月に一括で貯金するなど貯金の仕方は人それぞれですが、こちらも大事なことは普段使えない状態にしておくことです。筆者は、貯金用口座のキャッシュカードを持ち歩いておりません。貯金用口座については、ネット銀行で口座を作ることをお勧めします。理由は、手数料の安さです。せっかくお金を貯めるのに、手数料を取られてしまうのはもったいないですが、ネット銀行であればその心配もありません。また、毎月一定額を自動入金するというサービスもありますので、自分で毎月入金するのがめんどくさいという人にもお勧めです。

ネット銀行を選択するもう一つの理由が④の証券口座も併せて開設できる点です。証券口座は、必ずネット証券を利用することをお勧めします。ネット証券と店舗証券では、手数料が全然違います。株取引の売買差益で儲ける為には、手数料の安さというのは、大きなアドバンテージになります。この記事では株取引の詳細については割愛しますが、別記事でご説明しますので、この場では、証券口座はネットで作るべきということを覚えておいてください。

 

ここまで色々書きましたが、基本的には手数料を抑えることが重要ということを繰り返し書かさせてもらいました。目的別に口座を分けるのも、不必要な入出金を減らすことで、手数料を抑える狙いがあります。

手数料を気にしながら生活するのは、めんどくさいと思うかもしれませんが、最初に考えて口座を作っておけば、普段の生活で手数料を取られることは、ほとんどありません。

小さいことかもしれませんが、お金を貯める為に、少しご自分の口座の状況を見直してみるのも良いと思いますよ(^^)